鍼灸ってどんな症状に効果があるの?
鍼灸の適応疾患リスト(WHO草案、1996年)
(1)運動器系疾患:上顆炎(テニス肘)、頚部筋筋膜症、肩関節周囲炎、慢性関節リウマチ、捻挫と打撲、変形性膝関節症など
(2)消化器・呼吸器系疾患:下痢・便秘、潰瘍性腸症候群、急性扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎、慢性副鼻腔炎、気管支喘息など
(3)疼痛疾患:頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、坐骨神経痛、扁桃腺摘出術後疼痛、抜歯疼痛、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛
(4)循環器系疾患:狭心症を伴う虚血性心疾患、高血圧症、低血圧症、不整脈など
(5)泌尿・産婦人科系疾患:月経困難症、分娩誘導、月経異常、女性不妊、男性不妊、インポテンス、遺尿症、尿失禁など
(6)その他の疾患:近視、肥満、メニエール症候群、片麻痺、うつ病、薬物中毒、アルコール中毒など
これはWHO(世界保健機構)が鍼灸治療が有効であると認定した疾患の一部です。
肩こり・腰痛などの運動器疾患で鍼灸治療を受ける人が多いのですが、それ以外の様々な症状にも鍼灸治療は効果があります。
東洋医学は病気を診るのではなく人を診る医学です。
症状の現れている部分のみではなく、全体を通して患者さんの身体を診て治療することで患者さん本人の自己治癒力を向上させることが出来ます。その結果、様々な症状に対して効果が発揮されるわけです。
しかし、注意してもらいたいのは施術者まかせの治療では向上するはずの自己治癒力も向上しません。患者さん本人の「治りたい!」という気持ちと日常生活での心掛けが大切です。